ステーキは日本で昔からレストランで楽しむものとして親しまれてきた高級料理のひとつでした。しかし、時代の流れを経て今は誰もが気軽に楽しめる身近な食ジャンルとして広まっています。
顧客にとってステーキへの間口が広がったと同時に、飲食店で独立をめざす人にとっても有力な業態の一つとして注目されるようにもなってきました。
今回は、ステーキ業界のこれまでの流れや現状をまとめながら、独立しやすいフランチャイズブランドについて紹介していきます。
ステーキ業界で独立したい方はぜひご参考ください。
2021年、輸入牛肉の価格が高騰し、価格勝負で市場を争ってきた大手牛丼チェーンさえも一斉に値上げせざるを得ないような厳しい状況に陥りました。
農畜産業振興機構の統計によれば、2020年まで1kgあたりの冷凍牛肉の輸入価格は600円前後。2021年より一気に700円台を超え、2022年では800円〜900円を軒並み記録しています。
参考:「牛肉の輸入動向」農畜産業振興機構HPより
この現象は「ミートショック」と呼ばれ、その要因は牛肉の肥料となる穀物価格の上昇や人手不足などさまざまな事情が絡んでいるため、当面牛肉の輸入価格は高止まりすると見られています。
以上の状況を踏まえると、ステーキ業界にとって暗い未来が待っているように思えるかもしれません。
しかし、明るい兆しも見えています。
ホットペッパーグルメ外食総研は2022年5月に外食産業の状況についての統計をまとめ、「「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」の市場規模は 2019 年比 101.2%とコロナ禍前実績を超えた。」と発表しています。
参考:「外食市場調査(2022 年 5 月度)」ホットペッパーグルメ外食総研資料より
徐々に外食産業全体に活気が戻り始めている中、ステーキ業態はコロナ前よりも成長しているという事実は、この業界にまだまだ可能性が眠っていると見てもよいのではないでしょうか?
では、実際にこの厳しい状況の中で奮闘しているブランドとはどのような店舗なのか、次章で紹介します。
さて、まずは実店舗のステーキフランチャイズブランドの中から、コロナ禍でも活躍している2店を紹介します。
やっぱりステーキは、沖縄発のステーキ専門店です。運営は株式会社ディーズプランニングで、元々は沖縄そば店をオープンしたのが始まりです。
2015年に「ステーキ界の吉野家」をテーマにカウンター席のみの1店舗目がオープン。業界の中で後発組ながら、厳しいコロナ禍でも全国の主要都市を中心として順調に出店を進めています。年間100店舗以上閉店している大手ステーキチェーンも見られる中で、やっぱりステーキは2022年に20店舗以上店舗を増やしています。
全店舗の2/3がフランチャイズのやっぱりステーキの店舗運営は、地元について熟知しているFCオーナーが舵を取り、駅前・郊外の両立地で見事に成功しています。
1,000円でライス食べ放題のセットがあるなど、顧客層は男性が多いような印象ですが、郊外の店舗は4人席なども作り、柔らかい熟成肉やサラダなどのメニューも充実しているため、女性や高齢者層の取り込みにも成功しています。
やっぱりステーキの代表は「無理な出店はせず、年間1億円の売上を出せるお店を作っていきたい」と語っており、厳しい経済状況の中で着実に道を歩んでいくたくましいステーキブランドといえます。
ペッパーランチは元々、大手「いきなり!ステーキ」の運営会社ペッパーフードサービスの元の傘下にあったステーキフランチャイズブランドです。2020年に他社へ譲渡されて、現在は株式会社ホットパレットによって運営されています。
以前は同じ傘下にあったいきなり!ステーキがピーク時から店舗数を半減させている厳しい状況下にも関わらず、売上・店舗展開が好調なペッパーランチ。その背景にはデジタル技術の導入による業務効率化や、フードコートへの出店から郊外や駅前などへの進出など時代や状況に合わせた経営戦略が見事に功を奏しています。
ペッパーランチが人気の要因は、その他にもさまざま考えられます。
まずペッパーランチでは食材にこだわり、餌から徹底管理された米国産アンガス牛を使用。輸入する際も、衛生面や温度管理を徹底しながら熟成してさらにおいしい牛肉へと育てるのです。旨味が凝縮する最適な独自の熟成期間を割り出し、他社には真似できない風味を実現しています。
また、品質も加工工場から店舗へと運搬する前に本部が確認をし、規定のクオリティに達しているもののみを使用します。そうして厳選された肉をさらに美味しく食べてもらうため、特製の鉄板で提供。ペッパーランチの鉄板は、提供後20分後でも80度まで温度が保たれる素材なので、最後のひと口まで熱々の状態で楽しむことができるのです。
今度は国内はもちろん、世界での出店にも積極的に取り組み、25年までに合計1000店舗の出店をめざしています。
では次に、デリバリーを主体としたおすすめのステーキフランチャイズを4つ紹介します。
グッドバターグッドステーキは株式会社BANが運営する地方でも人気なステーキブランドです。
グッドバターグッドステーキのメニューはライスの上にステーキオンするNYスタイルが目玉で、味は6種から選択可能です。ステーキは柔らかく仕上げており、量がたっぷりなので主に20〜40代の単身世帯がターゲットとなります。実績としては都心はもちろん、地方でも堅調な売上を誇っている店舗もあります。
オペレーションも簡単で、アルバイトでもすぐに習得できる仕組みがウリです。今なら初期費用10万円のみ、保証金・ロイヤリティ0円で加盟できるキャンペーンを行っています。
肉と米ハジメは株式会社エフ・エフ・アルファの主力ステーキブランドです。1頭で2kgしか取れない極上の赤身肉をミディアムレアで仕上げたハジメレアステーキが美味しいと話題です。
デリバリーの最高月商400万円の実績もあり、Uber Eatsでも「Earts厳選」を取得した信頼・歴史・実績のあるブランドです。秋葉原・行徳店にて「肉と米 ハジメ」の実店舗も展開しており、両店共に食べログ3.4点上を常にキープしております。
ステーキ業態と聞くと、焦げや生焼けが心配かもしれませんが、湯煎での調理なのでアルバイトスタッフでも完璧にこなせます。
バターステーキラボは、UberEatsでも4.2の安定した評価を得ているステーキブランドです。柔らかくて食べやすいステーキは、子供から高齢者まで幅広い層から高い支持を得ています。
フランチャイズを導入する店舗側にとっても運営しやすい工夫が多数施されています。例えば、ステーキは店舗で焼くだけでよい状態で納品されるので、簡単かつスピーディに提供が可能です。
また、販売価格は1800円など高単価にも関わらず、ソースや付け合わせの食材を含めて原価が500円程度で抑えられるため、一般的な飲食店の原価率30%を切っています。
メニューのラインナップもステーキだけではなく、唐揚げやポテトの単品やプレートセットなどもあるため、イベント時期の売上アップにも期待できます。
プランは0円・10万・80万円と3つの料金体系から選択できます。低予算で気軽に始めることができるステーキフランチャイズといえるでしょう。
肉テロ!肉たらしくてぎゅうはデリバリーフランチャイズで80以上もの業態を運営する株式会社Wiaasの人気ブランドです。コンセプトは「ステーキ好きにはたまらない旨味を低価格で楽しめるブランド」で、多くの顧客層が楽しめるステーキ料理を提供しています。
お椀から溢れんばかりのステーキが乗った丼物スタイルで、店名の通り肉好きのハートをしっかりキャッチ。現在は全国に20店舗の加盟店を誇り、売上も順調に上がってきていますが、まだまだ成長余地の感じられるブランドです。
初期費用無料の料金プランがあり、また本部のサポートも「伸ばすこと」に力を注いでくれるため、よいパートナーとなってくれることでしょう。
今回は、ステーキフランチャイズで独立したい方に向けて、業界の現状解説やおすすめのブランドなどについて紹介しました。
コロナの影響によって厳しい状況はまだ今度も続きそうで、苦戦している大手ブランドもありながら、やっぱりステーキなど順調に店舗展開しているステーキブランドも存在しています。デリバリーのステーキフランチャイズブランドであれば、より低コストかつスピーディに独立できるため、まだまだ可能性を秘めています。
今回紹介したステーキブランドを始め、さまざまなブランドを調査するためにも、まずは積極的に資料請求などから始めてみてはいかがでしょうか?
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