スイーツ市場は、コロナ禍という厳しい逆風の中でも成長を続けた熱い市場です。
かつてスイーツといえば女性や子供が好きな印象が強かったですが、最近ではカフェでパフェを食べたりSNSにスイーツの写真をアップする男性も増えています。
今回は、昨今のスイーツ市場の状況とトレンドを解説しながら、注目のスイーツビジネスや今後盛り上がりそうなスイーツ分野を厳選して紹介します。
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近年のスイーツ市場は、新型コロナウイルスの影響を受けながらも時代のニーズに沿った動きを見せています。
2020年以降、世界では感染対策のために外食や旅行、イベントなど娯楽全般への行動規制を余儀なくされました。
その中でスイーツは、家庭内で楽しむ”プチ贅沢品”としてのニーズが高まりました。その表れとして2020年から2022年にかけて、スイーツに対する消費者の支出総額は増加し、市場規模も微増しています。
スイーツは外出規制によって人々が抱えたストレスを発散できるものとして、貴重な役割を果たしていたのです。
その後、行動規制が弱まっていくにつれて消費者は外出する機会が増えるとスイーツは友人やお得意先への手土産品や観光客が楽しむプチ贅沢品としてのニーズが高まりました。
2023年以降は訪日外国人も急増し、今後はさらにインバウンド需要も増えていくでしょう。
近年、原材料のコストが高騰しており商品価格は上昇傾向にあるものの、これらのニーズが下支えとなり、悪い影響は出ていないのが現状です。
このようにスイーツは、社会情勢や消費者の行動変容に上手く対応しながらストレスを癒す一品、プチ贅沢品としての地位を確立しています。
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スイーツ市場にはさまざまな業態が存在しています。ここでは、近年注目を浴びているスイーツビジネスを4つ紹介します。
単品スイーツ専門店とは、商品のジャンルを一つに絞って展開するスイーツビジネスです。
あまり聞き慣れない業態かもしれませんが、たい焼きやプリン、マカロンなどの専門店といえばピンとくる方も多いのではないでしょうか。
単品スイーツ専門店のルーツは札幌のチーズケーキ専門店にあると言われています。
現在では先ほど挙げたスイーツも含めて、シュークリームやワッフル、チョコレートなど幅広いジャンルで誕生しています。
単品スイーツ専門店の魅力としては、対象となるジャンルを絞ることで効率的に製造することができ、品質の向上もしやすくなります。
作業工程も少ないため、未経験者でも覚えやすく、教育にかかる労力や時間も短縮できます。
また、必要な店舗スペースも小さくて済むため運営コストを抑えることができるので、利益が得やすい業態と言えるでしょう。
冷凍スイーツとは、冷凍されて販売されている洋菓子や和菓子全般のことをいいます。
最も親しみのある冷凍スイーツといえばアイスクリームが挙げられますが、最近ではケーキ全般やプリンなどの他、大福などの和菓子も冷凍スイーツとして人気を集めています。
これまでスイーツといえば、ふんわりとした生地の柔らかさ、滑らかな舌触りの甘いクリーム、しっとりと口に広がるチョコレートなど、生ならではの醍醐味を楽しむ印象がありました。
冷凍スイーツはそういった今までのスイーツが持つイメージを覆し、高い支持を集めることに成功しています。
冷凍スイーツは生と違って鮮度や期限を気にしなくてよいため、いつでも楽しめるのが特徴です。賞味期限が長く、1年以上保管できるものもあります。
製造側にとっても冷凍できることでロスを減らすことができ、生産スケジュールも立てやすくなります。
最近では、冷凍スイーツの食べ方にこだわる消費者も増えています。
冷凍スイーツは解凍時間によって食感や味わいが変化します。その変化を前向きに捉え、SNSなどで最適な解凍時間を拡散するユーザーが増えているのです。
他にも、有名なメディアで取り上げられたり、コンビニエンスストアなど身近な場所で購入できるようになったことも人気を集めている要因といえるでしょう。
さまざまな業界で幅広く展開されている無人販売。2023年以降、スイーツ業界でも参入する企業が出始めています。
スイーツ無人販売店として先陣を切ったのは24(トゥエンティフォー)株式会社です。2023年1月、広島県内に1号店をオープン。その後、急速な成長を遂げて東北や関東、関西や九州と出店スピードを加速させています。
「見て楽しい・食べて美味しい、そしてお店に行くだけで感動を提供できるお店作り」をテーマに、味はもちろん見栄えがよくてインパクトのあるビジュアル、口コミを書きたくなるようなユニークな商品を取り揃え、定期的なメニュー替えも行っています。
24の成功に追随するような形で全国に100店舗の美容サロンを展開する株式会社Createur(クレアトゥール)もスイーツ無人販売の出店に乗り出し、店舗展開を行っています。
無人販売は人件費や賃料、食材ロスなど運用コストを低く抑えることができ、収益性の高いビジネスモデルです。
顧客にとっても24時間いつでも好きな時間に接客のプレッシャーを感じることなく利用できるメリットがあります。今後も参入する企業は増えていくことが予想されます。
夜スイーツとは、夜〜深夜でもスイーツが食べられる専門業態です。「デザートは別腹!」という言葉が表す通り、夕飯や仕事を終えたあとの〆として夜スイーツを親しむ人が増えています。
一見、ブームとして捉えられがちですが、2015年に北海道札幌にオープンした「夜パフェ専門店 Parfaiteria PaL」は今だに成長を続ける夜スイーツ専門店です。
また、大阪では「夜行アイス」「21時にアイス」など夜アイス専門店も多数オープンしています。
これらの動きを見ると、夜スイーツのブームは厳しいコロナ禍の波を乗り越え、定着のフェーズへと移り変わってきているのかもしれません。
この定着に至るまでには、さまざまな企業努力が積み重ねられています。
例えば夜パフェ専門店 Parfaiteria PaLでは、現地食材の活用や洋菓子作りのプロフェッショナルであるパティシエによる手作りにこだわり、毎月に渡る新商品の開発も積極的に行っています。
広告費を一切使わずに集客できているのは、高い商品力が消費者のハートを掴んでいるからだといえるでしょう。
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さまざまなムーブメントを起こしてきたスイーツ業界ですが、今後はどのようなユニークな業態が注目を浴びるのでしょうか?
これからブームとなりそうなスイーツビジネスを3つ紹介します。
ハイブリッドスイーツとは、異なる種類のスイーツやデザートを組み合わせて開発されたスイーツ商品です。
アメリカから上陸した人気ハイブリッドスイーツ「クロナッツ」を始め、チーズケーキとブラウニーを組み合わせた「チーズケーキブラウニー」、アイスクリームやジェラートを組み合わせたものなどがあります。
組み合わせるスイーツは単体だけで見ると身近なものですが、異なる風味やテクスチャーが合わさることで斬新な味わいや食感を生み出します。
身近なスイーツ同士のコラボレーションは、消費者にとっても期待感を膨らませます。
最近では最新のトレンド情報をまとめて発信する「@DIME」が2023年に流行するものとしてハイブリッドスイーツを取り上げたり、シェラトン都ホテル大阪では2023年9月から期間限定でニューヨークで人気を博した「シュプリームクロワッサン」を発売するなどにわかに活気立っています。
(参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001318.000023303.html)
花は、母の日や新規店舗のオープンなどを祝うときの代表的な贈り物として活用されてきました。そんな花をスイーツにしたフラワースイーツも注目が高まっています。
フラワースイーツは、クリームを花のようなデザインで形成したり、食べられる花を装飾に用います。
主にカップケーキやクッキー、モンブランやチョコレートなどさまざまなスイーツで登場しており、今後もさらに幅広い分野で活用されそうです。レシピサイトでは自作のフラワースイーツレシピも多数掲載されており、定着化への動きも垣間見ることができます。
華やかな色彩と可愛らしいビジュアルで、贈り物としても喜ばれるスイーツです。大人だけでなく、子供にとっても嬉しいプレゼントとなるでしょう。
ルリジューズとはフランスで日常的に親しまれているスイーツです。
一般的なルリジューズはシュークリームを2つ縦に重ねてクリームやチョコレート、フォンダンなどで繋ぎ合わせ、さまざまなデコレーションが施されています。
語源は「修道女」「尼僧」であり、ルリジューズのビジュアルが修道服を着た修道女に似ていることから名付けられたと言われています。
フランスでは伝統的なスイーツとして長い歴史を持っていますが、日本では近年メディアで取り上げられたり、世田谷の「パティスリールリジューズ」や銀座・青山にある「ラデュレ」などの専門店が人気になるなど、注目が高まっています。
最近ではシュークリームをうさぎや猫など動物にしたり、華やかな色合いのフォンダンで彩るなど、味だけでなく見た目でも楽しめるスイーツとして親しまれています。
冷凍スイーツの技術が進化し、フランチャイズの新しい形態が生まれる中で、多彩なスイーツの提供が可能となりました。
トレンドに敏感な飲食店経営者の中には、このスイーツの流行を取り入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか
実は、既存のお店に副業的に、低資金でスイーツフランチャイズを取り入れる方法があります。
それは、バーチャルレストランです。バーチャルレストランを開業することで、実店舗の設備、人材を有効活用しながら、デリバリーでスイーツ専門店を立ち上げることができす。
デリバリーフランチャイズ比較サイト「フリフリ」においては、数々のスイーツ関連フランチャイズが掲載されております。
興味のある方は、ぜひ気軽に無料相談を受けてみてください。デリバリーに詳しい専門家が丁寧に対応いたします。
関連記事:バーチャルレストランとは?メリット・デメリットは?
今回は、スイーツ市場の中でも注目のトレンドとフランチャイズを始める方法について解説しました。
スイーツは幅広い年齢層に親しまれ、自宅用としてだけでなくギフトとしても人気の商品が多数存在します。
ブームとなる商材を取り扱えば売上の見通しが立ちやすく、最短距離で成功を掴み取れるかもしれません。しかし、一過性となって短期間でブームが終わってしまう危険性も孕んでいます。
ブームから定着を目指してさまざまな面で努力していくこと、またはフランチャイズブランドが培ったノウハウを上手く活用しながら軌道にのせ、利益獲得を目指していきましょう。
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