コロナ禍を経て、私たちにとって今やデリバリーで食事を頼むことは珍しいことではなくなりました。
そんなデリバリー需要の高まりのなか、現在注目を集めているのが「ゴーストレストラン」というビジネスモデルです。
今回は、ゴーストレストランの仕組みを説明した上で、どのようなメリット、デメリットがあるのかを解説していきます。
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「ゴーストレストラン」とは、実在する店舗としては存在しない、オンライン上でのみ存在するレストランのことを指します。
つまり店舗自体がなく、料理を調理するキッチンだけ用意して、オンラインで注文を受けたら料理を作って配達するというビジネスモデルです。
店舗を用意しなければ成り立たない一般的な飲食店と比べると、かなり小規模にスタートし売上を出せることがイメージできると思います。
一般的には、「配達専門のレストラン」として展開されており、Uber Eatsや出前館などのフードデリバリーアプリやウェブサイトを通じて注文が行われます。
ゴーストレストランは、飲食店業界のデジタル化が進む中で今とても注目されており、低コストで新しいレストランブランドを立ち上げることができるという利点があると言われています。
現在はコロナウイルスに対する規制が緩和され、以前より多くの人が飲食店に足を運ぶようになっています。
「コロナ後(ポスト・コロナ)にデリバリー市場はもう伸びないでしょ?」と成長率に懐疑的な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
エヌピーディー・ジャパン株式会社が出している2022年11月の調査報告によると、確かに様々な規制の緩和や人々のコロナに対する意識の変化に伴う外食人口の増加によって、デリバリー産業の市場規模は2021年に比べると市場規模が5.3%縮小していました。
一方でコロナ前の2019年と比べると、1.8倍の市場規模を維持している状況です。
これは、フードデリバリーサービスが人々の生活に定着したことを意味しており、「来店中心」だったユーザーニーズが「来店+宅配」に切り替わったと言えるでしょう。
コロナが始まった頃の勢いが見られなくて当然ながら、決して沈みゆく船ではないことが解ります。
(参考:エヌピーディー・ジャパン株式会社「2022 年 1-12 月計のデリバリー市場規模は約 7489 億円の見込み成長率は前年比 5.3%減、2019 年比 79%増」、2022/11/24、
https://www.npdjapan.com/cms/data/2022/11/a2b2e518a52850adbb63faf3f87b348a-1.pdf)
ゴーストレストランと間違えられやすいビジネスモデルの一つに「バーチャルレストラン」があります。
バーチャルレストランとは、実店舗をもつ飲食店が他業種のデリバリーブランドを副業的に運営するビジネスモデルのことを指します。
バーチャルレストランとゴーストレストランとの大きな違いは、バーチャルレストランには実店舗があるということです。
バーチャルレストランの場合、実店舗をメインとして、デリバリーサービスでも売上をあげることができるため、コロナ禍で落ちた実店舗の売上をデリバリーの方でカバーすることが可能です。
さらに、昼にお客様が足を運ばない居酒屋やバーなどでは、その時間帯にバーチャルレストランを運営することで、売上を伸ばすことができます。
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では、ゴーストレストランにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には以下のような5つのメリットが考えられます。
それぞれ詳しく詳しく解説していきます。
ゴーストレストランを開業するメリットの一つが初期費用を安く抑えられるということです。
ゴーストレストランは、通常の飲食店と異なり、実店舗を持ちません。
そのため、初期費用としてかかってくる敷金・礼金などの物件取得費や内装工事などの「お店に係る費用」を通常の飲食店よりもかなり安く済ませることができます。
実際に開業資金に関して実店舗を持つ飲食店では、1,000万円以上が必要と言われているのに対し、ゴーストレストランでは50万〜300万円まで抑えられます。
ご自身がお持ちの開業資金をなるべく減らしたくないと思いますが、こうしたスモールスタートできる手段を検討に入れておかなければ勿体ないでしょう。
お気付きかもしれませんが、ゴーストレストランを運営することで、固定費を節約することにもなります。
固定費は売上の増減に関わらず、毎月必要になる費用です。例えば、地代家賃(店舗の賃料)、水道光熱費、Wi-Fiなどの通信費、スタッフの給料などです。
実店舗を持つ飲食店では、面積や立地などを考慮して物件を借りますから、必然的に良い物件を借りようとすると賃料が上がり、固定費も高くつきます。
しかしゴーストレストランだとイートインする客席が必要ないため、複数の店舗が共有で利用しているシェアキッチンなどを活用すれば、固定費である賃料を安く済ませることができ、節約に繋がります。
また調理をし、それを配達員に手渡すことができれば問題がないため、場合によっては自宅のキッチンで開業することも可能です。
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ゴーストレストランは店舗という看板を持たないため、一つの業種に縛られず複数のブランドを同時に運営することが可能です。
複数ブランドを掛け持ちできる最大のメリットは、リスクを分散できるということです。
数多く存在するフランチャイズの中には、もちろんあまり売上を出せていないブランドも存在します。
しかし、複数ブランドを運営していれば1つのブランドの売れ行きが悪くても、他のブランドが好調であれば売上をカバーすることが可能です。
またブランドによって、売れる季節や時間帯などが異なります。
複数のブランドを運営でき、売上減少や経営失敗のリスクを防ぐことができるのは大きなメリットです。
ほとんどの飲食店にとって、立地は最も重要な要素の一つですが、ゴーストレストランの運営において、立地は売上に関係しません。
例えば飲食店が駅近にあれば客足が伸びやすくなりますし、地下にある場合は認識されるのに時間がかかりすぐ売上に繋がらないなど、立地と売上が比例することが多いでしょう。
しかしゴーストレストランの立地は売上と関係がありません。お客様はオンラインで商品を注文するからです。
どのような立地にあろうと、オンラインで選ばれるため、売上が立地によって変動することはありません。
天候に左右されにくいというのも、ゴーストレストランの強みです。
実店舗がある飲食店の場合、雨が降っていると外出する人が少なくなるため、自ずと客足が遠のいてしまいます。
しかし、ゴーストレストランの場合、家から注文するお客様がほとんどであるため、天候によって売上が下がる心配をする必要はありません。
むしろ、雨の日など天候が悪い方が家からデリバリーを注文する人が増え売上を伸ばせる可能性もあります。
もちろん、ゴーストレストランにはデメリットもあります。考えられるのは、次の3つです。
これらのデメリットについてこれから詳しくお伝えしていきますが、各デメリットは対策が可能です。
次の章で対策方法も解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
ゴーストレストランの売上は、良くも悪くも口コミに影響されやすいです。
良い口コミばかりがつけば注文数を伸ばすことができますが、顧客の口に合わないなどで悪い口コミがついてしまうと、味を改良しても挽回するのが難しい可能性があります。
さらに、自分で新ブランドを作って営業する場合なかなか口コミがつかないことも多く、口コミの良い他店に顧客を奪われてしまうということもあります。
デリバリーサービスの手数料が高いというのも、ゴーストレストランのデメリットの一つです。
例えば、UberEatsでは配達のたびに、店側は売上の35%の手数料を支払わなければいけません。
手数料が売上から多く引かれてしまうので、手元に残る利益が少額になる可能性があります。
ゴーストレストランは、実店舗を持たず、オンライン上のみで存在する飲食店です。
実店舗を持つレストランでは、サービスの質を向上したり直接お話をすることでお客様との人間関係を築きやすく、いわゆる「常連さん」のようなリピーターを作ることができます。
しかしゴーストレストランの場合、店舗とお客様のやりとりは全てオンラインで行われるため、デジタルではなかなか感情が伝わらずリピーターを作るのが難しいと言えます。
ここまでゴーストレストランのデメリットを説明してきましたが、これらは克服することが可能です。
では、それぞれのデメリットに関してどのような対策ができるのでしょうか。
具体的には以下の3つが挙げられます。
まず、ゴーストレストランはフランチャイズに加盟することによって、お客様からの「安心」を獲得しやすくなります。
もちろんオリジナルブランドでの営業も可能ですが、その場合お客様からの認知が全くない状態から開始することになるため、悪い口コミに大きく影響されてしまったり、口コミが全く付かずに他の有名なブランドにお客様を奪われてしまう可能性があります。
フランチャイズブランドは世間に広く知られていることが多く、ブランドも自社のブランディングに力を入れていますから、お客様も提供される商品の質を信頼しやすくなります。
さらに、フランチャイズに加盟することで、店舗は宣伝を行う必要がないこともメリットと言えるでしょう。
毎日30分、1時間を使ってSNSを更新したり。高いお金を払いチラシを配るということをしなくても、ブランドネームで選ばれるため売上が立ちやすいです。
ノウハウが全くない状態から宣伝を行い試行錯誤にお金と労力を使うより、宣伝活動は加盟したフランチャイズブランドの本部に任せ、ご自身は店舗経営に専念した方が効率的です。
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デリバリーサービスの手数料はかなり高いため、実店舗をもつ飲食店と同じ値段設定にしてしまうと利益が減ってしまう恐れがあります。
ゴーストレストランを運営する場合は、手数料を含めた料金設定をすることが必要です。
しかし、もちろん実店舗の飲食店よりも値段が高すぎると、お客様は商品を買いたくなくなってしまいます。
しっかりと市場調査を行った上で、どのくらいの値段が適切なのかを見極めましょう。
弊社はカンタンに市場調査ができる無料のツールもご用意していますので、ぜひチェックしてみてください。
実店舗をもつ飲食店と比べて、顧客との直接的な関わりのないゴーストレストランでは、リピーターを作るのが難しいと言われています。
とはいえ店舗の努力によって、お客様との関係性を築くことは可能です。
例えばSNSを活用し、お客様からの質問に対してダイレクト・メッセージで返答したり。事前に用意しておいたメッセージカードを商品の袋の中に入れておいたりするのも、リピーターを増やすためのいいコミュニケーションでしょう。
今回は、ゴーストレストランを開業する5つのメリットを中心に、デメリットやその対策方法まで幅広く解説してきました。
コロナが落ち着いた今でも、デリバリー産業はその市場規模を維持しており、ゴーストレストランは需要のなくならない業態です。
また、いくつかあるデメリットもフランチャイズへの加盟や企業努力によって、対策することが可能です。
この記事がゴーストレストランを開業しようと考えている方の後押しになれば幸いです。
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