近年は新型コロナの影響などもあり、手軽に「お店の味」を楽しめるテイクアウト専門店が増えています。
初期費用を抑えて開業できるテイクアウト専門店は、飲食業にチャレンジしてみたい!という方にも人気の業態です。
ここでは、テイクアウト専門店開業ガイドとして、開業手順や成功例、メリット・デメリットなどを詳しくご紹介します。
テイクアウト専門店の開業に興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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テイクアウト専門店とは、店内に客席を設けていない、テイクアウトに特化した店のことです。
客席を設けないことで、従来の飲食店に比べて初期費用や運営費が安く抑えられ、資金の少ない方でも開業しやすいというメリットがあります。
近年は、新型コロナの流行などでテイクアウトの利用客が増加しており、軽食だけでなく、さまざまなメニューを取り扱うテイクアウト専門店が増えています。
テイクアウト専門店の開業手順として、次のようなものが挙げられます。
それぞれの手順について、詳しく見ていきましょう。
テイクアウト専門店を開業するには、まずは事業計画を立てる必要があります。
ターゲット層、メニュー、店の雰囲気などのコンセプト設計やサービス設計、原価や販売価格、目標売上などの収支計画をしっかりと決め、計画書に落とし込んでいくことが大切です。
事業計画をきちんと立てておくことで、その後の手順をスムーズに進めることができます。
事業計画を立てたら、次はその計画に合う物件を探します。
会社員をターゲットにした店ならオフィス街、ファミリーをターゲットにした店なら住宅街というように、店のコンセプトによって最適な物件は異なります。
どういった客層が多いエリアなのかも考慮しつつ、物件探しを行いましょう。
なお、テイクアウト専門店は、キッチン+販売スペースで10坪程度の広さがあれば十分営業可能です。
物件を探す際にはそれを目安にしてみてください。
開業届などの提出も、テイクアウト専門店の開業には必要です。
開業に際して必要な届け出は以下の通りとなります。
届け出に不備があると営業ができなくなる恐れがあるため、どのような手続きが必要なのか、事前にきちんと把握しておきましょう。
テイクアウト専門店の開業には「食品衛生責任者」と「防災管理者」の2つの資格を取得しなければなりません。
食品衛生責任者の資格を取得するには、各都道府県が実施している講習を受講する必要があります。通常講習期間は1日で、資格取得にかかる費用は1万円程度です。
防災管理者の資格を取得するには、地域の消防署が実施している講習を受講する必要があります。
防災管理者には甲種(延床面積300平米以上)・乙種(延床面積300平米未満)の2種類があり、通常テイクアウト専門店の場合は乙種の資格で問題ありません。
乙種の場合、講習期間は1日、資格取得にかかる費用は7,000円~8,000円程度です。
テイクアウト専門店の成功例として、次のようなケースが挙げられます。
それぞれのケースについて、一つずつ見ていきましょう。
テイクアウトに適した条件の良い立地で運営していることは、テイクアウト専門店を成功させる上で重要なポイントです。
駅やバス停から近い、周囲にオフィスや商業施設が多くあるなど、人が集まりやすい場所に店を構えることは、集客数のUPにつながります。
また、郊外に出店する場合は、店までの道が分かりやすいことや、車を停めるスペースがあることなども大切なポイントと言えます。
家では味わえないような、専門店ならではのメニューを提供していることも、成功している店の特徴です。
テイクアウトを利用する人の多くは、自炊とはひと味違う「おいしい料理」を期待して店を訪れます。その期待に応えられてこそ、新規の顧客やリピーターを獲得することができるのです。
容器の制限や温度の問題などテイクアウト特有のハードルもありますが、それらの点も踏まえた上で、工夫を凝らしたメニューを提供することが大切と言えるでしょう。
成功しているテイクアウト専門店は、料理の味だけでなく、衛生面にもしっかりと気を配っています。
店の外観や設備が汚れていたり、ゴミが溢れていたり、食材の管理がいい加減だったりする店の料理は、安心して味わうことができません。
清掃や食材の管理をしっかり行うのはもちろんのこと、そこで働くスタッフも清潔感のある服装や髪型を心がけることが重要です。
テイクアウト専門店の開業には、メリットとデメリットがあります。
テイクアウト専門店開業のメリットとして、次のようなポイントが挙げられます。
テイクアウト専門店は店内に客席を設けないため、サービス担当のスタッフを雇う必要がなく、人件費を抑えて運営することができます。
また、デリバリーも行わないので配達員を確保する必要もありません。
調理担当のスタッフさえいれば、最低限の人件費で営業できるというのは、テイクアウト専門店の大きなメリットと言えます。
初期費用が安く開業へのハードルが低いという点も、テイクアウト専門店のメリットです。
先にも述べた通り、テイクアウト専門店は客席がないため、内装や備品などに費用をかける必要がありません。
また、店の面積が狭くても問題ないので、賃料や改装費用を抑えることもできます。
さらに、デリバリー専門店のようにインターネット環境を整えたり、デリバリー代行サービスに登録したりする必要もないため、それらにまつわる費用も発生しません。
このように、できるだけ初期費用を抑えたい方にとって、テイクアウト専門店はうってつけの業態と言えるのです。
テイクアウト専門店は小さなスペースでも営業ができるため、ある程度の広さが必要な従来の飲食店に比べて、駅や商業施設の近くにも出店しやすいと言えます。
そして、人通りの多い場所に店を構えることで、人目につきやすく、新規顧客を開拓しやすいというのもテイクアウト専門店のメリットです。
また、テイクアウト専門店では、商品の受け渡し時に顧客と直接コミュニケーションを取ることができるので、そうした点でも顧客に店の魅力をアピールしやすいと言えるでしょう。
テイクアウト専門店開業のデメリットとして、次のようなポイントが挙げられます。
店内に客席がある「イートイン」に比べると、テイクアウトの商品は販売価格が安い傾向にあります。
テイクアウトの魅力の一つである「手軽さ」には「価格の安さ」も含まれるため、イートインと同じ販売価格では購入を避けられてしまう恐れがあるからです。
たとえば、テイクアウトでお弁当を販売する場合、800円程度が上限と言えるでしょう。
このように、イートインに比べて販売価格が安くなってしまうのは、テイクアウト専門店のデメリットです。
テイクアウト専門店では、持ち運びしやすいようにメニューを工夫する必要があります。
せっかくの料理も、持ち運んでいるうちに形が崩れたり、汁がこぼれたりしてしまったのでは台無しだからです。
また、ある程度冷めてもおいしく食べられるというのも、テイクアウトのメニューを考える上では大切なポイントと言えます。
出来たてアツアツでなければおいしくないというメニューは、テイクアウトには適していません。
このように、テイクアウトならではの工夫が必要という点もデメリットの一つです。
イートインの店舗に比べて商品の魅力を伝えにくいのも、テイクアウト専門店のデメリットです。
テイクアウト専門店では、出来上がった料理を容器に入れた状態で客に提供するため、ビジュアルや香りをダイレクトに伝えることができません。
その分、メニューの写真などに「おいしく見える工夫」を凝らす必要があります。
そうした手間がかかるのも、テイクアウト専門店のデメリットと言えます。
ここまで、テイクアウト専門店の開業について詳しく見てきました。
これまで、飲食店の開業は設備投資に高額な費用がかかるためハードルが高いと言われていました。
一方、テイクアウト専門店は初期費用や運営費を抑えて開業できるので、これから飲食業を始めたいという方にもチャレンジしやすい業態です。
テイクアウト専門店の開業を考えている方は、こちらにご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。
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