フランチャイズでの開業は、未経験でも始めやすいことなどから人気を集めています。
この記事を読んでいる人の中にも、フランチャイズでの開業を考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、その時に考えなければいけないのが、フランチャイズ本部に支払わなければならない「ロイヤリティ」です。今回は、気になるロイヤリティの相場や最適なロイヤリティの割合を見つけるためにはどうすればいいのかを解説していきます。
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フランチャイズでは、個人や法人がフランチャイズ本部と契約し、対価を支払う代わりに、お店の名前を使わせてもらったり、商品やサービスを販売する権利をもらったりすることができます。この対価のことをロイヤリティといいます。
一般的にフランチャイズ本部と契約した場合、商標の使用権や販売権だけでなく本部からサポートも受けられます。サポート内容は、開業研修や経営成功のノウハウなど多岐にわたります。
このような対価(ロイヤルティ)を払うことで得られるものを合わせてFC(フランチャイズ)パッケージと呼ばれることもあります。
FCパッケージの内容は本部によって異なりますが、開業後の事業がスムーズにいくように設計されていますので、個人で始めるよりも比較的、手軽に経営者になることができます。
算出方法にもよりますが、フランチャイズで開業したお店は、その売上の何%かを本部に支払わなければなりません。
表面的には、その分利益が減るため、ロイヤリティを支払うことは損であると考えられがちです。しかし、それは間違いです。
なぜなら、ロイヤリティは、本部から継続的なサポートを受けるための対価だからです。
本部は加盟店からのロイヤリティによって得た収益によって、加盟店のサポート体制を維持することやマーケティングをすることができます。結果として、加盟店はフランチャイズ加盟の恩恵を受け続けることができるのです。
ロイヤリティを支払うことで得られる具体的なサポート内容は次の4つです。
①ブランド力を利用することができる
個人で新しく出店するとなると、知名度がないために、顧客は一定以上のサービスを提供してくれるのか心配になります。
しかし、フランチャイズであれば、多くの地域に展開している可能性が高いため、新しくできたお店であっても、顧客が安心して利用してくれる可能性が高く、比較的安定した売り上げを出すことができるでしょう。
②経営ノウハウを教わることができる
ロイヤリティを支払うことで、本部とフランチャイズ契約を結ぶと、すでに本部が築き上げてきたノウハウを教わることができます。そのため、経営の実践の乏しい未経験者でも安心です。
本部によっては、開業前には一週間ほどの現場研修を受けられたり、開業後もスーパーバイザーが定期的に訪問してくれることによって、効率的な仕入れの仕方、経営方針などをアドバイスしてもらうこともあります。
③設備やシステムを利用することができる
フランチャイズ本部の中には、加盟店オーナーに店舗を用意してくれるところもあります。その場合、オーナーは店舗を用意する必要がないため、開業資金をかなり抑えることができます。
ロイヤリティを支払い、フランチャイズ契約を長期的に結ぶことで、店舗を利用し続けることができます。この場合逆に言えば、払うことができなければ、商売を続けることはできません。
ロイヤリティ以外にも本部に支払わなければならないお金が大きく2種類あります。
● 加盟金
加盟金とは、フランチャイズ契約をする際に、加盟店オーナーが支払わなければいけないお金のことです。
本部はこの加盟金を元に、加盟店へのサポート体制を向上させていきます。最初に行うサポートとしては、お店の立ち上げやスタッフの研修等があります。
● 保証金
保証金とは、フランチャイズ契約をする際に、本部が加盟店オーナーから一時的に預かるお金のことです。
加盟店と本部の間には、商品の購入やロイヤルティの支払いなど、継続的に金銭のやりとりが生じます。もし、加盟店が商品の購入代金やロイヤリティを本部に支払うことができなかった場合、本部は一時的に預かっている保証金を使って、この分を補填します。
また、保証金が差し引かれた場合、その差し引かれた分を再び加盟店が補填し、元の金額に戻さなければいけません。
本部のサポートや店名の使用権などに対する対価として支払う「ロイヤリティ」ですが、実は算出方法は、本部によって異なります。
ロイヤリティの算出方法は主に4つあります。
①売上歩合方式
売上歩合方式とは、加盟店の売り上げの何%かを本部に支払う方式のことです。
例えば、毎月支払うロイヤリティの割合が10%で、ある月の売上が100万円だったとします。このとき、その月に加盟店が支払わなければならないロイヤリティは、10万円になります。
この方式では、売上が大きくなればなるほど、支払うロイヤリティも大きくなるという特徴があります。しかし、加盟店のモチベーションを向上させるために、売上を上げると、ロイヤリティのパーセンテージを低くする本部もあります。
②粗利分配方式
粗利分配方式とは、加盟店の粗利の何%かを本部に支払う方式のことです。
粗利とは、売上から仕入れにかかった原価を引いたもののことを指します。
例えば、毎月支払うロイヤリティの割合が10%で、ある月の売上が100万円、仕入れにかかった原価が40万円だとします。このとき、その月に加盟店が支払わなければならないロイヤリティは、100万円から40万を引いた60万円にロイヤリティの割合をかけて、6万円になります。
この方式でも、売上歩合方式と同様に、売上が大きくなればなるほど、支払うロイヤリティも大きくなります。しかし、上の例と比較してもわかるように、売上が同じとき、粗利分配方式の方が、売上歩合方式に比べて、支払うロイヤリティの金額は少なくなります。
しかし、その分ロイヤリティの割合を大きくしている企業も多いため、一概にどちらが良いと言うことはできません。
③定額方式
定額方式とは、売上に関わらず、ロイヤリティの金額が変わらない方式のことです。
例えば、毎月支払うロイヤリティの金額が10万円だと決められていて、ある月の売上が100万円だとします。このとき、その月に加盟店が支払わなければいけないロイヤリティは、決められた10万円だけで、残りの90万円は、全て加盟店の利益になります。
この方式だと、売上が伸びれば伸びるほど、加盟店側の利益になります。大きな利益を得たいと考えている方には、この方式が適していると言うことができます。
しかし、その反面、売上が思うように上がらなかった場合、ロイヤリティが大きな負担となり、利益を得るどころか、借金をしなければいけない状況に追い込まれてしまうというリスクもあります。
④ロイヤリティ・フリー
ロイヤリティ・フリーでは、本部にロイヤリティを支払う必要がありません。
この方式では、ロイヤリティを支払う必要がないため、ロイヤリティの分の売上を全て利益にすることができます。
この仕組みを採用している本部の中には、加盟店に多くの利益を残して欲しいと考える善良な本部もいる反面、ロイヤリティを徴収しない代わりに、他の名目で高額な加盟金をとったり、十分なサポートを提供しない本部あります。
ロイヤリティ・フリーの本部に加盟する際は、信頼できる本部かどうかしっかりと見極める必要があります。
ここまで、ロイヤリティについて説明してきて、「では一体ロイヤリティの相場はいくらなんだ」と疑問に思っている方も少なくないのではないでしょうか。
実は、ロイヤリティの相場は、あなたが選択する業種によっても変わってきます。
ロイヤリティの相場は以下のようになっています。
ここで注目したいのが、フードデリバリーのフランチャイズにおけるロイヤリティの相場です。
「ゴーストレストラン」という言葉を聞いたことはありますか?
ゴーストレストランとは、実店舗を持つことなく、デリバリーのみで料理を提供する営業形態を指します。コロナ禍でデリバリー需要が高まったために、今では世界中で展開されています。
ゴーストレストランとして開業することで実店舗を持つ場合、約1000〜1500万円かかると言われている初期費用が、約50万〜300万までに抑えることができます。また、実店舗で経営を行うよりも、人材が少なくて済むため、人件費も抑えることができます。
ゴーストレストランで開業する場合、実店舗をもつ飲食店とロイヤリティの相場は変わらないにも関わらず、設備費や人件費などの出費を安く抑えることができるため、その分利益を増やすことができるのです。
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では、「最適なロイヤリティの割合」とは何なのでしょうか。
結論から言えば、「最適なロイヤリティの割合」などというものは存在しません。なぜなら、一概にロイヤルティは安ければ安いほどいいというわけではなく、本部選びの際は、サポート内容、本部のブランド力、実績なども加味した上で、総合的に判断しなければいけないからです。
ここでは、本部を選ぶ際、ロイヤリティについて必ず見ておくべきことを3つ紹介します。
ロイヤリティとは、本部から継続的なサポートを受けるための対価です。
本部が加盟店が支払う対価に対して、見合うサポート体制を備えているかということは必ず確認しなくてはいけません。
加盟店に提供されるサポートの種類は、本部によって様々です。具体的には、立地選び、赤字補填制度、商品・サービスの改善、最新の業界情報の提供、研修制度、スーパーバイザーによる訪問などがあげられます。
たくさんあるサポートの中で、自分が今選ぼうとしているフランチャイズ本部が、自分が求めているサポートを提供してくれているかをきちんとチェックすることが大切になってきます。
ロイヤリティが、相場と比較して高すぎないかということも、一つのチェックポイントとなります。
もちろんロイヤリティが高くても、その分十分なサポート体制が用意されていたり、大きな売上を安定的に出せるような場合であれば問題はありません。
しかし、もしそのような場合でない限り、高すぎるロイヤリティは経営を圧迫します。また、それと同時にオーナーの収益も減ってしまうため、リスクを負って開業する意味がなくなってしまいます。
ロイヤリティが、相場と比較して安すぎるというのも、注意しなければいけません。
なぜなら、ロイヤリティが安すぎる場合、経営を安定させるために十分なサポート体制が用意されていなかったり、ブランド力が低かったりすることが多いからです。
また、ロイヤリティを安くする代わりに、加盟金など他の項目が高い金額に設定されているという場合もありますので、すべての契約条件に目を通すようにしましょう。
今まで、ロイヤリティの基本的な知識、その算出方法、相場とどのように自分にとって最適なロイヤリティの割合を探していけば良いのかということについて解説してきました。
最後にも述べた通り、絶対的に最適なロイヤリティの割合というものは、存在しません。適切なロイヤリティとは、業種や求めているサポートによって異なり、相場と比較して慎重に検討していく必要があります。
この記事が今フランチャイズで開業を考えている人の手助けになれば幸いです。
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