フランチャイズとチェーンの違いについて、何がどう違うのか明確に答えることはできますか?
「フランチャイズもチェーンは一緒」
そう思われている方は、きっと少なくないでしょう。しかしこれら二つの言葉は、異なる意味を持つビジネス用語です。
今回はフランチャイズとチェーンの違いを理解していただくために、チェーン方式の種類や仕組み、加盟するメリットやデメリットなどについてまとめます。
■□■□儲かる飲食店を作りたい方にオススメの情報はコチラ■□■□
厳密には、フランチャイズはチェーンの種類の一つになります。
そもそもチェーンとは、同じブランド名、サービス、商品、システムを使用する複数の企業の連合体を指します。
フランチャイズも同じブランド名、商品、サービスを共有し、店舗規模を展開していくビジネスモデルであるため、チェーンの一種とみなすことができます。
ただし、実際には、フランチャイズとチェーンが対照的に使われることもあります。この場合、チェーンは通常、「レギュラーチェーン」という意味で使われています。
レギュラーチェーンについては、「チェーンの3つのスタイル」で詳しく説明されています。
関連記事:人気急上昇中のフランチャイズ(FC)業態は?おすすめの業種
チェーンというと、主にこのレギュラーチェーンを意味するのが一般的です。経営方針や商品内容、店舗デザインなどあらゆる面において本社が統括し、店舗展開を進めていくのが特徴です。
世界中で愛されるコーヒーチェーン「スターバックスコーヒー」は、ほとんどの店がレギュラーチェーンで展開されています。
本社が統一して管理することで、顧客に安定した品質の商品やサービスの提供が可能となります。
ただ、店舗は本部のルールに則って営業しなければならないため、自由度はかなり制限されます。また、本部のブランド力や宣伝、広告方法によって集客も大きく左右されます。
フランチャイズチェーンとは、企業が事業の商標や店舗運営のノウハウを外部の事業者などに提供し、代わりに事業者がロイヤリティや加盟金などの契約費用を支払うというビジネスモデルのことです。
フランチャイズ加盟店は、フランチャイズ本部のブランド力やノウハウを活用することで、成功法則に則った効率的なビジネスを展開することができます。
フランチャイズチェーンは、飲食業、小売業、サービス業など、幅広い業種で展開されています。
全国に存在するコンビニエンスストアは、このフランチャイズチェーンによって成長・拡大してきました。店舗数No.1を誇るセブンイレブンは、全店舗数の98%がフランチャイズ店として運営されています。
フランチャイズチェーンは、急速な拡大や地域の特性に合わせた運営が可能ですが、ブランド統一性の維持が課題となることもあります。
ボランタリーチェーンとは、店舗が主体となっている経営業態で、加盟店同士で連携をして本部を結成する運営業態です。日本では資生堂が初めて導入したことがきっかけで、広まりました。
各加盟店で対等の繋がりがあるため、それぞれの現場ノウハウやエリア・顧客の特性やニーズを共有することができ、切磋琢磨しながら組織を作り上げていける魅力があります。
また、単独の店舗だと多額にかかる仕入れコストも、複数店舗で大量に仕入れられることで単価を下げることができるため、コスト削減にも繋がります。
例としては、日本で有名なボランタリーチェーンのひとつ、ヤマザキショップが挙げられます。
ヤマザキショップは山崎製パンが運営するデイリーヤマザキの事業本部管轄下にあります。
ただ、デイリーヤマザキとは異なり、山崎製パンを特定の仕入れ先としながらも経営に関して介入などの関係性はありません。
自由度の高いボランタリーチェーンですが、その分サービスや商品の均一化が崩れるリスクも抱えています。さらに、トラブル発生時の対応もしっかりと定めておかなければなりません。
フランチャイズチェーンでは、商品やサービスを提供する企業「フランチャイズ本部」と自社のブランド名やビジネスノウハウを共有する契約を締結した独立事業者「フランチャイズ加盟店」の関係で成り立ちます。
フランチャイズチェーンの仕組みは、まずフランチャイズ本部が事業展開に必要なブランドや商品の認知度、ビジネスノウハウ、広告宣伝などを加盟店に提供します。
加盟店はその対価として、加盟金やロイヤリティなどを支払います。この提供と対価の支払いによって、双方の関係性が成立しています。
フランチャイズ契約に必要なロイヤリティの支払いにはいくつかの方法があります。一般的に下記の通りです。
フランチャイズへ加盟した場合、いい面もあれば悪い面もあります。
ここではフランチャイズのメリット・デメリットをまとめます。
フランチャイズに加盟すれば、本部が持つ知名度や信頼性などのブランド力を活用できます。本部のブランド力が強いほど、集客面では優位となります。
個人店など独立した事業所であれば、日々の営業を通して経営ノウハウを蓄積していきます。しかしフランチャイズに加盟すると、フランチャイズ本部が持つ経営ノウハウを開業時点から享受できるため、効率的な経営が可能になります。
広告や宣伝、販促企画などのマーケティング支援をフランチャイズ本部が行うことで、加盟店の集客力を高めることができます。また、加盟店は宣伝や告知に力を割かずに済む分、営業に専念することができます。
フランチャイズ本部が商品の開発を行い、加盟店がそれを導入することで、均一かつ安定したレベルでの商品提供が可能になります。また、開発を本部が行うことで、加盟店は営業に専念することができます。
親会社との取引により、仕入れ価格が抑えられることがあります。規模の経済を活用し、個別店舗が独立して運営する場合よりもコスト削減が期待できます。
フランチャイズ加盟店として出店する場合、フランチャイズ本部に対して加盟金や保証金を支払う必要があります。フランチャイズによっては高額のところもあれば、これらが無料の本部もあります。初期費用を抑えたい場合は情報収集をしっかりして、契約時に支払うべき料金が安いフランチャイズを選びましょう。
加盟店は、フランチャイズ本部が立てた経営方針や規則を受け入れなければなりません。そのため、経営に関する自由度はかなり限られます。
前章でも説明した通り、フランチャイズ本部に対してロイヤリティを支払わなければなりません。さまざまな支払い方法がありますが、設定金額は加盟金や保証金などさまざま要素によって変わります。
加盟する際にはロイヤリティの割合や月額制の金額だけに着目するのではなく、トータルでいくら発生するのかを把握して判断しましょう。
フランチャイズ本部が破綻したり何か不祥事を起こしてしまった場合、加盟店が何も起こしていないとしても悪影響が及びます。
本部と同じ看板を背負っているからこそ、経営リスクも共有しなければならないことを念頭に置いておきましょう。
フランチャイズとチェーンは似ているようで意味の違う用語であることが、おわかりいただけたでしょうか。
フランチャイズはチェーンの一種であり、他にもさまざまなチェーンのスタイルが存在します。
レギュラーチェーンは本部が直営で店舗展開を行っていき、フランチャイズチェーンは加盟店として契約をしますが、加盟金やロイヤリティなど契約料金を支払うことで関係性が成立します。
加盟店同士が結束して本部を作るボランタリーチェーンという変わったスタイルもあります。
フランチャイズで独立したい場合は、ジャンルやメニュー内容はもちろん、発生するロイヤリティや加盟金についてもしっかり調べるようにしましょう。
最近注目度が高まっているデリバリーやテイクアウト専門のフランチャイズは、コストを抑えながらスピーディな開業が可能です。
気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
※huriuri(フリウリ)ではフードデリバリー全般に関するお悩みに個別相談窓口を設置しています。お気軽にご相談ください。
このカテゴリの最新の記事