飲食店をなるべく低予算で開業したい方におすすめな方法のひとつが「間借り」です。
間借りでの開業は、通常の実店舗を新規でオープンするよりも初期費用などのコストを大幅に抑えることができます。
今回は飲食店で開業したい方に向けて、間借りとはどのような飲食業態なのか、実際にかかる費用や注意事項、必要な資格などをまとめます。
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間借りとは、飲食店の空き時間にその場所をレンタルし、飲食事業を展開することをいいます。物件や設備はその店舗のものを利用するため、本来発生する物件契約に関わる費用や施工料などの初期費用を大幅に節約することができます。
多くの場所で数時間〜1日単位、または長期などさまざまな期間で契約できるため、試験的に独立したい人や、決まった曜日だけ飲食店を始めたいという人にぴったりな独立方法といえます。
レンタルする店舗側にとっても、稼働していない時間で収益が見込めるため、双方にメリットがあります。
業態やジャンルもさまざまで、イートインはもちろん、テイクアウト・デリバリー専門のバーチャルレストランも出店可能です。
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ただ、菓子や惣菜など内容によっては特定の許可を取得しなければならないので注意が必要です。必要な資格などはこのあとまとめます。
探し方は、間借り専門のポータルサイトやレンタルスペースなどで情報収集するのがよいでしょう。具体的なサイトについては、こちらも後半で紹介しているのでご参考ください。
間借りでオープンするまでの基本的な流れは下記の通りです。
①ポータルサイトなどで物件の情報収集
②内見(飲食店オーナーと会う)
③オープン日を相談して決める
④間借り営業スタートの準備
⑤オープン!
さて、間借りで独立する場合、どのような費用が発生するのでしょうか。
通常の飲食店であれば、物件の契約時に敷金や礼金、施工費などさまざまな費用が発生します。しかし、間借りの場合、レンタルするスペース料金のみで契約できるところが大半です。
実際の料金としては、月額で5万円〜30万円の間で設定している飲食店が多いです。
安い間借り店舗だと東京都心でも10席程度の規模で3万円という飲食店もあります。賃貸マンションの家賃と比較してもかなり低額に設定されていることがわかります。
料金の違いは「立地」「店舗規模」「使用頻度」「時間帯」などで大きく変わってきます。「人が多く集まりやすい立地」「広い場所」「週に何回も利用可能」「夜も使える」といった条件であれば高値となり、逆であれば安くなります。
間借りとはいえ、数万円で飲食店が出せるというのは、コストを抑えたい人にとっては非常に魅力的なポイントといえるでしょう。
間借りは手軽に飲食店を始める方法としておすすめですが、気をつけなければならない点もいくつかあります。ここでは特に注意したい3点をまとめて解説します。
■食中毒に気をつける
まず最も気をつけなければならないのは、食中毒です。もし営業して食中毒が発生した場合、自店舗のみならず、レンタルしたオーナー側の店舗も営業停止となります。
食中毒の発生は、顧客に身体的なダメージを与えるだけでなく、その店舗の悪評にも繋がります。衛生面には最大限の注意を払いましょう。
逆に、オーナー側の営業で食中毒が発生した場合も、間借りしている側もその場所で営業ができなくなりますので要注意です。専用の保険もあるので検討しておくと安心して営業できます。
■トラブル回避のためルール決め行う
飲食店を営業していると日々さまざまなことが起きます。
そのため、契約時にはオーナーとさまざまな事柄についてルールの取り決めをしておくことをおすすめします。取り決めた内容で契約書を結んでおけば確実です。
問題が発生してから対応すると、自分たちの有利な条件を通すために話し合いを行うようになり、トラブルに発展しやすくなります。良好な関係性を構築するためにも、予めルールは決めておくことが大切です。
例えば下記のようなことについて、話し合っておきましょう。
など
飲食店を営業する際には、「飲食店営業許可」「食品衛生責任者」の資格が必要です。
間借り店舗の場合でも、食品衛生責任者の資格は必ず取得しなければなりません。飲食店営業許可については、既存店が取得済みであればそのまま営業できますが、トラブルを回避するためにも取得しておくことをおすすめします。
営業許可に関しては、どのようなジャンルの飲食店をやるかによっても必要な許可の種類が異なります。
ケーキなどお菓子を提供する飲食店であれば「菓子製造の許可」、深夜12時以降にお酒の提供をするバー形態をやりたいのであれば「深夜酒類提供飲食店営業」などさまざまな種類があります。
何を取得すればよいのか悩んだときは、管轄の保健所に相談するのが一番です。保健所では、どのような資格や許可が必要なのかを教えてくれます。早めに相談しておきましょう。
最後に間借り物件の探し方について、初めてでも簡単に探せる方法を解説します。
まず間借り店舗を効率よく探す方法は大きく分けて2つあります。それは、間借りを募集している飲食店を集めた専門のポータルサイトか、レンタルスペース用のポータルサイトを活用する方法です。
これらのサイトは、エリアや金額、新着情報など条件を設定して探すことができるので効率よく自分の希望に合った間借り店舗を探すことができます。まずは気軽に活用してみてはいかがでしょうか。
では、間借り営業ができる飲食店がたくさん掲載されているポータルサイトを3つ紹介します。
◉シェアレストラン
間借りできる店舗と独立希望者を繋ぐマッチングサイトで、運営は牛丼でお馴染みの吉野家ホールディングスです。
店舗の写真やロケーション、料金など見やすいシンプルなデザインで、さまざまなエリア・ジャンルの間借り店舗が掲載されています。大手飲食系企業が運営している点も安心できます。
◉店タク(てんたく)
店舗を貸したいオーナー「店タク」と借りたい人「店カツ」を結ぶ無料のポータルサイトです。すぐに個人間でメッセージのやりとりができるため、話の展開も早く進めることができます。
また、借りたい人も「物件を借りたいです」と募集することができるので、オーナーから逆にアプローチをもらえる可能性もあります。
大手ポータルサイトに掲載されていないような穴場の物件が見つかるかもしれません。
◉Magari(まがり)
ポップアップストアの掲載店舗数No. 1サイト「軒先ビジネス」が運営する間借り専門のポータルサイトです。
掲載エリアは全国19都道府県をカバーし、Magariを通して契約すると、器物破損などトラブルが合った際にも安心の補償プログラムが設定されています。
契約料は低価格から高価格までさまざまあるので、気軽に始めたい人から本格的に挑戦したい人まで活用できるサイトです。
レンタルスペースはホームパーティやイベント開催のためによく活用されますが、飲食店の1日営業などポップアップができる物件が掲載されています。
間借り営業も可能な物件かもしれないので気になるところがあれば問い合わせをしてみましょう。
ここでは代表的なレンタルスペースの専門サイトを2つ紹介します。
◉スペースマーケット
イベント会場や会議室、キッチンなどさまざまなシェアスペースを掲載しているポータルサイトです。その数は22,000以上と国内最大級。
検索バーにある「利用目的」の項目で「ポップアップストア」→「貸店舗・テナント」もしくは「飲食」と検索すると、レンタルできる飲食施設が表示されます。
◉インスタベース
「もう場所に、困らない。」をテーマに、全国のレンタル可能なスペースを20,000店舗以上掲載しているポータルサイトです。
トップ画面「会場から探す」の中に「貸切カフェ・飲食店」と画像付きのボタンがあるので、すぐに間借りできそうな店舗を検索できます。
ここでは間借り営業するまでの流れや費用、注意すべき点や必要な資格などをお伝えしてきました。
間借りの飲食店営業は、コストを抑えて独立したい人にとって有効的な開業方法ということがおわかりいただけたのではないでしょうか?
飲食業界にとってコロナ禍が収束に向かってきているとはいえ、まだ油断のできない状況です。
そのような中でこそ、少しでもリスクを抑えて飲食店を開業できる間借りという手段を有効的に活用して、夢の実現を目指しましょう。
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