「飲食店を開業したいけど資金が足りない・・・。」
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
飲食店の開業は全てを自己資金で負担する必要はありません。また、業態によっては低コストで開業できるものもあります。
今回は飲食店を少しでも安く開業したい方に向けて、低コストで開業できる飲食業態や資金節約のポイントなどをお伝えします。
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まずは一般的な飲食店がいくらで開業できるのかを見てみましょう。規模や地域、路面店か空中階かなどさまざまな条件で開業費用は異なりますが、一般的には約1,000万は必要と言われています。
この金額を聞くと「1,000万円なんて準備できない・・・」そう不安になってしまうかもしれません。しかし、全ての金額を自己資金で用意する必要はありません。
日本政策金融公庫がまとめている「2022年度新規開業実態調査」によれば、新規開業する際にかかる費用の平均は1,274万円で、その内、金融機関等からの借入が平均882万円、自己資金は平均271万円と、全体の約20%程度の金額を用意すればよいとわかります。
引用:「2022年度新規開業実態調査」日本政策金融公庫HPより
自己資金が0円だと借入を申請するときに許可が下りないケースもあります。一定の金額は用意しなければならないということを頭に入れておきましょう。
開業費用の具体的な内訳については、後半で改めてまとめますのでご参考ください。
一般的な飲食店がどのぐらいの金額で開業できるのかがわかったところで、それよりも少ない費用で開業できる飲食店の業態とはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは4つの飲食業態を紹介します。
店舗の規模が小さければ、当然さまざまな点でコストを抑えることができます。
一般的な飲食店と比べてどこが具体的に節約できるかというと、物件の契約時にかかる費用や内装・外装などの施工費、賃料や人件費、水光熱費、食材費や消耗品費などが挙げられます。スケルトンの物件ではなく、居抜きでの契約をすればさらに開業費用は抑えられます。
小さい飲食店といってもカウンターのみの店舗であったり数人の従業員を雇って営業する20席程度の店舗であったり、イメージする規模は人によってさまざまでしょう。しかし、規模や立地など条件次第では一般的な目安とされる1,000万円未満の費用で開業できる可能性はあります。
(▱ 1人で小さな飲食店の開業する方法)
間借り飲食店とは、他店舗のスペースを借りて営業するお店のことをいいます。最近、飲食店が売上アップのために営業時間外の空いた店舗スペースを活用し、レンタルするケースが増えています。
間借り飲食店は、敷金・礼金など物件契約時にかかる費用や施工費などが無料なのでコストを大幅に抑えられるのが大きなメリットといえます。賃料は、専門のポータルサイトをみてみると東京都内では3万円〜30万円程度が多いです。
週1回の営業など短時間・短期間の営業も可能なので、試験的に飲食店を始めたい人にはぴったりの業態です。
(▱ 間借り飲食店を開業する方法)
テイクアウト専門店も小さな規模で飲食店を始められる方法のひとつです。コロナによって外食する人が減少し、テイクアウトを始める飲食店も増えました。
テイクアウト専門店ならイートインスペースが必要ないため10坪程度あれば十分で、人員も少人数で営業することができます。
テイクアウト専門店を始めるための費用は、物件の規模や施工内容にもよりますが一般的には500万円程度が目安と言われています。通常の飲食店より安く開業できるのはメリットですが、テイクアウト用の容器や袋、スプーンなどは購入しなければなりません。また、テイクアウトだと顧客単価は低く、いかに多くの人に購入してもらうかがポイントとなります。
コストをさらに抑えたい場合はキッチンカーでテイクアウト専門店を始めるという手段も考えられます。キッチンカーであれば、初期投資として車の購入代や施工費は必要ですが、一度準備できれば賃料は発生しません。さまざまな人気スポットでの販売も可能なので、売上にも繋がりやすい点も魅力です。
(▱ テイクアウト専門店を開業する方法)
ゴーストレストランとは、イートインがないデリバリー専門店です。ゴーストレストランもコロナの影響によってデリバリー需要が伸びたことで参入する人が増えた業態のひとつです。
ゴーストレストランに必要な環境はキッチン設備や食材の保管スペースのみです。そのため、小さなスペースに1人で開業することも可能で、開業費用や運営費用を大幅に抑えることができます。
デリバリー業界はフランチャイズで展開しているブランドが多いです。フランチャイズに加盟すればその本部がしっかりサポートしてくれるので、未経験の人でも安心して始められます。
開業にあたって物件を探すのもよいですが、「ゴーストキッチン」という複数のゴーストレストランが一つの建物をシェアしながら入居できる施設もあります。ゴーストレストラン専用の設備だけあってすぐに開業できる環境が整っているので、こちらも含めて検討するとよいでしょう。
(▱ ゴーストレストランを開業する方法)
始めに、飲食店の開業費用が一般的にいくらぐらいなのかを解説しました。ここではその内訳についてお伝えします。
日本政策金融公庫が提供している「創業の手引き+」によると、必要な資金は大きく設備資金と運転資金の二つに分けられます。
設備資金は、飲食店が営業するために必要な設備を整えるための資金です。
具体的には下記の通りです。
これらは主に開業前にかかる初期費用で、店舗の工事や保証金など金額が大きいものが多いです。
そのため、飲食店を新規・居抜き・間借りなどどのような物件で始めるか、また店舗の規模によって必要な資金は大きく変わります。
運転資金は、飲食店が営業するにあたって発生する費用全般を賄うための資金です。
具体的には下記のような費用が発生します。
これらは多くが開業後にかかってくる費用で、店舗の規模やスタッフ数、稼働日数によって変動してきます。
規模が大きくなれば賃料や人件費、水光熱費など全体的に高くなります。小さい店舗や間借り飲食店であれば1人でも運営が可能で食材なども使う量が限られるため、全体的に費用を抑えることができます。
運転資金は毎月発生するものが多いですが、その都度用意するのではなく、開業の際には半年分程度蓄えておけばいざというトラブルにも対応できるでしょう。
さて、ここまで飲食店を安く開業する方法について解説してきました。
最後に、資金を節約するコツを4つお伝えします。
資金の節約を優先したいなら新規物件や新品へのこだわりを捨てて、中古物件や中古品を購入しましょう。
厨房機器や什器など飲食店の業務品を中古販売している店舗は存在します。また、物件選びの際は、以前のテナントが使用していた物件を譲り受ける「居抜き」がおすすめです。居抜きであれば、必要な設備が整っているため、費用として大きな割合を占める施工費を節約することができます。
ただ、故障には気をつけたいところです。厨房機器や備品は購入時に異常が無くてもすぐ壊れる可能性は否めません。居抜き物件にしても、契約時点で設備が整っていても実は目に見えない配管部分で老朽化が進んでいて大規模な修理工事が必要になることもあります。
安さだけで判断してしまうと、故障により結果的に多くの費用がかかるということがあり得ますので、物件や備品選びは慎重に行いましょう。
自分でできることは外注せずに自力で行うのも、資金節約に繋がります。
例えば内装工事では、簡易的な部分は自分や知人と一緒に行い、どうしてもプロの手が必要な部分だけ外注すると、必要最低限の費用で済みます。
また、HPの制作やSEO、MEO対策などWEBマーケティングに関しても「IT関連は苦手でよくわからないから」という理由で外注する飲食店は少なくありません。外注費よりも売上に結びつくのであれば有効な対策かもしれませんが、効果が感じられないのであれば外注を打ち切り、自分たちで運営してみるのも手です。
最近ではDIYにしてもWEBマーケティングに関しても初心者向けに情報発信しているYouTubeやブログなどたくさんあります。簡単ではないかもしれませんが、ある程度の知識を身につけられる環境は整っています。
国や地方公共団体には、飲食店の新しい取り組みを支援する補助金や給付金制度があります。これらは基本的に発生した経費に対して、大部分で資金の補填をしてくれるものです。返済の義務はありません。
具体的には、IT関連の取り組みをサポートする「IT導入補助金」や、小規模店舗を対象として新規事業の支援をしてくれる「小規模企業持続化給付金」などが挙げられます。
対象の取り組みや金額などは各補助金の種類によって異なりますが、数百万〜数千万単位にも及ぶ場合があるため、ぜひ活用したいところです。
活用したい場合は管轄の省庁などに申請が必要です。募集期間が決まっているため、定期的に運営している団体のHPをチェックするようにしましょう。わからないことがあれば各給付金の窓口や企業のサポートを行っている商工会議所、社会保険労務士などに相談するのがおすすめです。
人件費は飲食店を営業する上で大きな割合を占めるコストの一つです。1人で営業すれば人件費はゼロになりますが、全ての業務をこなさなければなりません。
逆に大人数で営業すれば一人一人の負担は小さくなりますが、人件費は当然増えます。
人件費を節約するための工夫として、業務効率化が挙げられます。最近、飲食業界ではデジタル技術を導入して店舗の改革を行っていく「DX(デジタルトランスフォーメーション」が注目されています。
デジタル技術の導入には費用がかかりますが、それによって人件費が削減できる可能性が高まります。長期的な視点をもって検討することが大切です。
予約台帳システムや決済システムの導入は前章でお伝えしたIT導入補助金など給付金の対象となることもあるので、興味がある方は一度調べてみるとよいかもしれません。
飲食店を安く開業するためには、さまざまな工夫が考えられます。また、飲食店といっても今までのイートイン型の飲食店だけでなく、ゴーストレストランやテイクアウト専門店など選択肢も広がっています。
「自己資金が無いから・・・」とすぐに諦めるのではなく、実現するために何が必要なのかを考え、情報収集をしながら飲食店開業への道を着実に歩んでいきましょう。
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