インドを発祥としながら、今や日本の国民食として全国的に親しまれている、カレー。
かつてはレトルトや家で簡単に作れる料理として家庭的かつ身近な存在でしたが、今ではさまざまな流行や食文化の波も相まって多彩なスタイルで楽しまれています。
今回はそんなカレーにスポットを当て、最近の市場状況や人気フランチャイズブランドなどを紹介します。
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まず、カレーの店舗数をみてみると、ここ10年の店舗数推移は2014年をピークに右肩下がりとなっています。
引用「日本の国民食の代表格!カレー店都道府県別登録件数ランキング」タウンページデータベース
これだけを見ると縮小傾向のように感じられるかもしれませんが、全体の売上高は安定した数値を記録しています。
日本フードサービス協会が発表している2022年12月度外食産業市場動向調査によれば、カレー業態の売上が2019年比で106.4%となっており、コロナ前を超えました。
(参考「外食産業市場動向調査2022年12月度 結果報告」)
安定した売上を維持し続けられているのは、カレーは家庭料理としても、外食業態としても、昔から今も変わらず幅広い層から支持されている料理のひとつであり、景気の影響を受けづらい分野であることが挙げられます。
それを裏付けるデータとして中小企業経営者を支援するJ-Netの統計を見てみると、カレーについて否定的な意見をもたない層が全ての性別・年代で8割を超えており、極めて高い水準を記録しています。
引用「市場調査データカレーショップ(2021年版)」J-Net
このことから、日本国内だけでも幅広いターゲット層が存在し、さまざまなアプローチが可能であることがわかります。カレーは盛り付けや包装もシンプルなので、デリバリーでの提供がしやすい点も魅力です。
近年ではスパイス料理の流行や札幌や横浜などを始めとしたご当地カレーの登場などカレーの種類も多様化が進んでいます。
全国各地でカレーフェスティバルと題して大きなイベントも開催されています。カレーは今後もさまざまな発展を遂げていくことでしょう。
関連記事:おすすめのクレープフランチャイズも紹介!デリバリーとの相性は!?
日本には多くのカレーフランチャイズが存在します。その中でも、代表的な大手カレーフランチャイズを2つ紹介します。
CoCo壱番はココイチの愛称で親しまれている、日本で最も有名なカレーチェーンです。
国内のカレー店舗数が減少している中で、2022年2月末時点で1259店舗と国内最大級の規模を誇り、アジアや北米などの海外にも店舗を展開しています。
売上もコロナの影響を受けつつも850億円(2022年2月末)を超え、こちらも国内で断トツのトップです。
ココイチのカレーは50種類以上のトッピングが可能で、13億通りものカレーを楽しめる点が魅力。多店舗展開をしながら自社での商品開発にも注力し、カレーのルーを自社工場で製造しています。
また、環境にも配慮しており、店舗のゴミの分別や再利用、食材の廃棄物のリサイクルなどを積極的に行っています。
ココイチのフランチャイズはロイヤリティが発生しないのが特徴です。また、独立を前提とした入社も可能で、経験やノウハウを吸収しながら資金を貯めることもできるという「ブルームシステム」を採用しています。
(参考「ブルーシステムの特長」)
ゴーゴーカレーは、石川県金沢出身の創業者が2004年に新宿で立ち上げたカレーチェーンです。
ゴリラマークと、黄色と太い赤字の店舗名のロゴが強いインパクトを与えます。有名なご当地カレーのひとつでもある金沢カレーの火付け役とも言われています。
金沢カレーとは、一般的にはステンレス製のお皿にライスとドロっとしたカレーソース、そしてカツと千切りキャベツが乗っているのが主流です。
店舗数はまだ多くありませんが、海外への進出も果たしており、国内ではフランチャイズの募集も積極的に行っています。
ゴーゴーカレーのフランチャイズは加盟金・保証金・研修費・ロイヤリティーが0円で始められます。
また、カレーのレシピも「温めて乗せる」だけで完成するため、未経験者でも簡単です。揃えなければならない器材や備品などもそれほど多くなく、初期投資30万円程度で始められるのも嬉しいところ。
人気ブランドに低リスク・低コストで加盟したいという方にはぴったりのブランドといえるでしょう。
(参考「あなたのお店でも伝説の金沢カレーを始めてみませんか?)
カレーはイートインだけでなく、デリバリーでも人気の業態です。使用する食材もカレーソース、ライス、トッピングと種類は少なく、簡単に誰でも作ることができます。
ここではカレーのデリバリー専門フランチャイズブランドを5つ紹介します。
タイガーカレーは2006年に創業した札幌に本店がある老舗スープカレー専門店です。
食べログ百名店には3年連続選出され、テレビ番組「ソロモン流」などさまざまなメディアにも取り上げられている人気店です。
加盟店はまだありませんが、フランチャイズと同条件でデリバリーをスタートした札幌赤れんがテラス店はUberEatsで4.7、出前館で4.5(2023年2月時点)と高評価を得ています。
スープカレーはサラっとしたイメージが強く持たれる中で、タイガーカレーはスパイシーでコクのあるスープで勝負し、多くの人から支持されています。
調理方法は簡単で、本店の人気の味をベースにしたスープカレーの素を水で溶かしながらスパイスと3種類の調味料を入れて沸騰させるだけ。
具材も下処理が不要なものを厳選して使用しているため、手の込んだ仕込みが必要ありません。一部、野菜を素揚げしたり、肉・魚介類をレンジで温めるという工程はありますが最短5分で完成します。
俺の牛タンカレー食ってみな。は、関東エリアで店舗展開をしている牛タンカレー専門店です。
長時間煮込んで味が凝縮した食べ応えのある牛タンカレーとバラエティ豊富な牛タントッピングは、今までありそうでなかったニッチなポイントを上手く突いています。
具体的には、タンすじや厚切り、タンカツなど、牛タンをふんだんに活用しているメニューで様々な味わいを実現。
味だけでなくボリュームも満点で、たっぷり食べたい人の胃袋もしっかり満たします。
有名テレビ番組など多数のメディアに取り上げられたり、グルメ系の有名YouTuberも来店するなど露出度は高く、月商350万の実績も残しています。
丸1日かかるというカレーの仕込みは本部のセントラルキッチンで行うため、フランチャイズ加盟店は簡単なオペレーションで提供が可能です。期間限定の加盟金半額キャンペーンなども行っているので、興味のある方は早めにチェックしてみましょう。
チーズとスパイスと私は、和の文化を中心に洋食店もひしめきあう浅草で年間2万食以上を誇り、65%以上のリピーター率を誇るチーズカレー専門店です。
カレー4種とチーズトッピングをあわせれば、トータルメニュー数は20種にも上ります。「カレー・チーズ・スパイス」を掛け合わせるという昨今の嗜好にも合わせた工夫によって、老若男女だれでも楽しめるラインナップを実現しています。
本格的なカレーでありながら、オペレーションは電子レンジで温めるだけと超シンプル。
調理済みのものが本部から冷凍で送られてくるため、仕込みの手間も省略できます。
そのため、既に飲食店を経営している人や、他にデリバリー事業を始めている店舗でも兼業が可能です。
1年間浅草で実績を積んできたという経験と、裏付けされた人気はフランチャイズ加盟者にとって安心材料のひとつといえるでしょう。
2023年3月にフランチャイズショー2023で説明会を開催するなどフランチャイズ募集に積極的です。ご興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
グリル金プラは、神戸で長年愛されているハヤシライス専門店です。数多くのデリバリーフランチャイズを運営するKICK-OFF DELIVERYがグリル金プラから秘伝のレシピを継承し、フランチャイズでの展開を行っています。
信頼のある提携工場でPB化しているため、安心のハイクオリティを実現。レンジで温めてパックするだけの段階で届くので、オペレーションも簡単です。
メニューはハヤシライスだけでなくカレーもあり、野菜や肉、チーズなどバリエーション豊かなラインナップ。男性から女性まで幅広いアプローチが可能です。
食材の平均原価は約3割と一般的な飲食店と変わりませんが、顧客単価は2,000円以上と高単価なので、高い利益率が期待できます。
本部が複数のデリバリーブランドを運営していることから、手厚いサポートも嬉しいところ。未経験でも安心してデリバリー事業を始めたい方にはぴったりのフランチャイズブランドです。
月ノ葉カレーは、野菜とスパイスをうまく融合させたカレー専門店です。大阪でスパイス×和風出汁のスープカレーが人気の「創作カレーツキノワ」がプロデュースしています。
ビジュアル力の高く見栄えのよいメニュー写真を使用しており、女性客を始め集客に期待できます。
既にフランチャイズ店舗数は16あるものの、月間平均売上は約38万円と売上規模としてはまだまだこれからの段階ですが、フランチャイズとしての魅力は多数あります。
例えば、運営本部である株式会社サスティナブルキッチンは多数のデリバリーブランドを展開しており、フランチャイズに加盟すると月額5万円で全ブランドの出店が可能となります。もちろん、単一での加盟も可能です。
ロイヤリティは月額で固定されているため、売上を上げれば上げるほど利益率は向上します。
また、フランチャイズ加盟店が自ら考案したメニューを本部に提案し、選ばれた店舗には特別ボーナスが支給される「オーナーズボーナス制度」を採用しています。これもうまく活用すればストック収入としても期待できます。
月ノ葉カレーは人気店が監修しているだけあって本格的なカレーに仕上がっているにも関わらず調理が簡単なので、手軽にプロの味を提供できる魅力的なカレーブランドといえます。
今回は、カレーに焦点を当てて、市場状況やおすすめのフランチャイズブランドを紹介しました。
身近で家庭的な料理であったカレーも時代の流れと共にさまざまな変化を遂げて、今では高単価でも購入してくれる層が増えてきています。
デリバリーとの相性もぴったりなカレー。これからデリバリーフランチャイズで独立や兼業を考えているのなら、カレーもひとつ選択肢に追加してみてはいかがでしょうか?
※huriuri(フリウリ)ではフードデリバリー全般に関するお悩みに個別相談窓口を設置しています。お気軽にご相談ください。
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